こんにちは。文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家の小園隆文です。
ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今回は【ドイツ・フランス・イタリアの神話・伝承】シリーズになります。
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今回はゲルマン神話についての書かせていただきます。
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ゲルマン神話というとドイツ語圏だけと思われる方も多いと思いますが、実際には「北欧・ゲルマン神話」として括られて紹介されている書籍も多く、その範囲はドイツ語圏だけではなくデンマーク・ノルウェー・スウェーデンなどの北欧諸国、遠く離れたアイスランド、また一部イングランドに影響を与えていることもあります。この範囲の広さはやはり、自称ヴァイキング、他者からはノルマン人と呼ばれた人たちの移動・活動範囲の広がりによって、広まっていったのでしょう。
時代が下るにつれて、既にご紹介したローマ神話やケルト神話と習合している点もありますが、やはりゲルマン神話にのみ特徴的な部分も色濃く残されています。その最大の特徴は、とにかく戦いが多いこと。ジークフリートのような英雄伝説と彼らの戦いがこれだけふんだんに描かれているのも、ゲルマン神話の特徴の一つになります。
前回ご紹介したケルト神話のような、身の周りの全てのものには霊が宿るという考えはなく、より広く体系的になります。大まかな流れとしては、世界の創造⇒人類の創造⇒敵対する悪や巨人の力と対決⇒世界の滅亡と再生、ということが描かれています。
もちろんこのブログだけで全てご紹介するのは不可能なので、今日は主な神々のご紹介と、それらが意外に身近な日常生活にいる、ということをご紹介します。
ゲルマン神話の神々は、アース神族とヴァン神族という二つの系統に分かれます。
☆オーディン アース神族の主神
魔術・詩作・戦闘を司る神で、大陸のゲルマン人からは「ヴォーダン」と呼ばれました。後にローマとの関りが深くなってきて、ローマの神「メルクリウスの日」が「ヴォーダンの日」として伝えられます。それが「Wednesday (英)」「Wotanstag(独)」、水曜日の語源となります。ちなみにドイツ語の水曜日は、現代では「Mittwoch 」です。週の真ん中という意味。
☆トール アース神族 雷神
天候を司り、豊作をもたらす神。ローマの神ユピテルに例えられ、「ユピテルの日」が「トールの日」として伝えられて、「Thursday (英)」「Donnerstag (独)」、木曜日の語源となります。
☆テュール アース神族 軍神
法と正義も司ります。ローマの軍神マルスに例えられます。「マルスの日」が「テュールの日」として伝えられ、「Tuesday(英)」「Dienstag(独)」、火曜日の語源となります。
☆フレイ ヴァン神族
愛と美、豊穣の神。ローマの愛と美の女神ウェヌスに例えられ、「ウェヌスの日」が「フレイの日」として伝えられて、「Friday(英)」「Freitag(独)」、金曜日の語源となります
ケルト神話と同じく、ゲルマン神話もゲルマン人とローマ人とのかかわりが深くなる過程で、ローマの神々と例えられながら広まっていきました。ローマ神話がこれだけ影響力を強く持ったのも、やはりローマが大帝国を築き上げたからこそ。現代世界で英語が国際公用語の扱いとなっているのも、19世紀のイギリス、20世紀のアメリカが世界の覇権国として多大なる影響力を持ったから。神話の広がりと言語の広がり。単純に比較はできませんが、そこにはやはり世界の覇権が今どの国にあるか?ということにも絡んでくる問題です。
それはさておき、ゲルマン神話には他にも神々がいますが、それはこの後のシリーズの中でご紹介していきます。この【ドイツ・フランス・イタリアの神話・伝承】シリーズでは、ローマ神話→ケルト神話→ゲルマン神話の順番でブログ・動画を発信していきますので、楽しみにお待ちください。そしてゲルマン神話がその後と今のドイツに残している影響についても書いていきます。
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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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