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【ドイツ語・フランス語・イタリア語の名句】生まれよりもその後の育ち方が大切

執筆者の写真: 小園隆文小園隆文

こんにちは。文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家の小園隆文です。


ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日は【ドイツ語・フランス語・イタリア語の名句】シリーズになります。


今日はこちらのことわざです。


【独】Geburt ist viel,Bildung ist mehr 生まれは大切だが、育ちはもっと大切

【仏】Il vaut mieux être le premier de sa race que le dernier

血筋の創始者となる方が、その最後となるよりいい

【伊】la nascita è meglio dell'allevamento 育ちは生まれに優る



日本語の言い回しでは、「氏よりは育ち」になります。


恵まれた家庭に育っても、そのことに甘んじて何の努力もせずに親の財産を食いつぶして没落してしまう人。その逆に決して生まれた環境は決して恵まれていなくても、一念発起して懸命に努力して、その人なりの成功をつかむ人。人の人生は色々です。


生まれる環境は自分の意志では選ぶことはできませんが、その後の育ち方次第で人の人生は大きく変わります。生まれる環境は確かに大きな武器になることは間違いありませんが、それも人生のある一時期まで。それ以降は「どういう育ち方をしたか?」「そこで何を得て学び、どういう生き方をしてきたか?」がより重要になります。その後の育ち方、そして育て方次第で、生まれのハンディキャップを越えることは可能なんです。そのことを言い表したことわざです。


貧しい農家の生まれから、天下人となった豊臣秀吉

小学校までしか出ていなくても、内閣総理大臣に登り詰めた田中角栄

やはり貧しい家庭の生まれながら、世界的大企業を創始して、

「経営の神様」と呼ばれるまでになった松下幸之助


これらの方々は、極端な例でしょ!と言われればそれまでですが、ここまで極端ではなくても、本人の気の持ち方一つ、そしてそれを形成するに当たっての育ち方、育て方一つで、人生は晴れにもなれば雨にもなります。


そこで重要なのが「育て方」。人は一人で生きていけるものではなく、ましてや子供は好むと好まざるとに関わらず、周囲の大人の影響を受けて、その姿を見て育ちます。


そして一番身近な大人になるのが、やっぱり両親。育ちを良くする条件は色々ありますが、やはり一番重要なのは「親の愛情」。特に親が子供に語りかける言葉の一つ一つが、その子供の人生を形づくる、と言っても過言ではありません。「三つ子の魂百まで」ではありませんが、親から語りかけられる一つ一つの言葉が、純粋な子供の潜在意識に大きく働きかけ、それは大人になってもその子の人生を動かす原動力となります。


「あなたはできる!」「あなたは最高!」こういう親の言葉が、どれだけ子供の気持ちを上向かせるか。

「何やってんだ?」「お前は何をやってもダメだな~」こういうふうに親から言われることが、どれだけ子供の気持ちと行動にブロックをかけてしまうか。


そして子供の生涯に出自は関係なし。一番いけないのは親が「うちの家系は所詮、○○、××の家系だから」と、不要な思い込みをすることです。


【仏】Il vaut mieux être le premier de sa race que le dernier

血筋の創始者となる方が、その最後となるよりいい


フランス語の子の言い回しには、一つのエピソードがあります。


18世紀に活躍した哲学者・文学者であるヴォルテール。ある時、貴族の子弟と言い争いになりました。ヴォルテールの家系は父が公証人という中産階級。当時の標準で見れば裕福な家庭でしたが、貴族たちはこうした新興のブルジョアを呼ばれる人たちをバカにしていました。その出自のことが話題になって、貴族がヴォルテールの家系を貶める一言を言ったのでしょう。それに対してヴォルテールが言い放ったのが、


「私の家系は私から始まるが、あなたの家系はあなたで終わるだろう」というもの。


この後ヴォルテールはボコボコにされてしまったそうなのですが…(苦笑)。ここまで言い放てるかと?と言われれば私もまだそこまでの自信はありませんし、無理にケンカを煽るつもりはありませんが、でもこれぐらい言い返せる気概は持っていたいものです。実際この後、ヴォルテールは歴史に名を残す大物になりました。対してこの貴族は…?ひょっとしたらフランス革命で本当にその家系は終わってしまったのかもしれません。


それはともかく、恵まれた環境に生まれることが出来ればそれは大きなアドバンテージになりますが、それは本人の実力ではなく親・ご先祖様の遺徳。それに感謝することなくのんべんだらりとした人生を送れば、自ずとは見えています。決して恵まれた環境に生まれた訳ではなくても、本人の気の持ち方、そして周囲の大人、特に親の育て方・語りかける言葉・示す態度。これでその子供、その人の一生は全然違ったものになります。


ヴォルテールのように言い返しましょう!とまでは言いませんが、これぐらいの気概を持って人生を生きましょう。そしてこういう気概を持てるような子供の育て方をしましょう。そんなことを感じた、今日の名句・ことわざです。


【独】Geburt ist viel,Bildung ist mehr 生まれは大切だが、育ちはもっと大切

【仏】Il vaut mieux être le premier de sa race que le dernier

血筋の創始者となる方が、その最後となるよりいい

【伊】la nascita è meglio dell'allevamento 育ちは生まれに優る


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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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​小園 隆文 こぞの たかふみ

日本人のための世界史作家

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