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【ドイツ語・フランス語・イタリア語の名句】国が変わればことわざも変わる

執筆者の写真: 小園隆文小園隆文

更新日:2022年1月26日

こんにちは。文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家の小園隆文です。


ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日も【ドイツ語・フランス語・イタリア語の名句】をご紹介していきます。


今日は、多くの方が一度は聞いたことがあろう、この英語の有名なことわざからです。




Rome was not built in a day

ローマは一日にして成らず


ローマのような大帝国、世界の首都とも呼ばれたローマも、一日にして出来たわけではなく、長い年月をかけて造られた。

転じて、どんな大乗業も一日で完成するものではなく、腰を据えて長い年月をかけてじっくりと取り組んでいくもの、という意味で使われます。

とても有名なことわざです。


このことわざ、当のローマがあるイタリアでは当然ながら、

Roma non fu fatta in un giorno

ローマは一日で築かれたのではない

となります。当たり前ですね。ある意味で、イタリアの最も栄光に満ちた歴史の一つですから(笑)


ですが、これがドイツでは…

Köln ist nicht an einem Tag gerbaut.

ケルンは一日で築かれたのではない

と、自国都市のケルンが使われる用法もあります。ローマの植民都市として造られたケルンを使うことで、さりげなくイタリアに対して意趣返ししているのでしょうか?それとも世界遺産にも登録されている、ケルン大聖堂のお国自慢?


それからフランスでは…

Paris ne fut pas faite en un jour

パリは一日で築かれたのではない

こちらは花の都パリに代えて、世界の首都ローマに対抗しています。ローマが世界の首都だったなんて、はるか大昔のこと。今じゃローマなんかよりパリの方が、世界中の憧れを一心に集めているのさ、とでも言わんばかりの、フランス人の強烈な愛国心が感じられます。もっともこのパリにしても、「全ての道はローマに通ず」式に、ローマを強烈に意識して都市改造されたのですが…。


このように、誰もが知る有名なことわざも、国によって変わることもあります。

ですが共通しているのは、「どんな大乗業も一日で完成するものではなく、腰を据えて長い年月をかけてじっくりと取り組んでいくもの」という意味。


ローマはその帝国の滅亡の時期まで含めると、約千年かけて「世界の首都」と呼ばれ続けました。その後はローマ・カトリックの総本山として、キリスト教徒の精神的首都であり続けています。


ケルンにある世界遺産の大聖堂は、細かい部分まで含めると、約八百年かけて完成しました。


そしてパリは、今もって花の都と呼ばれ続けていますが、18世紀までは上下水道も完備しない異臭芬々たる不衛生極まりない都市だったのを、ナポレオン三世とオスマン知事が1850年代から約三十年かけて改造し、「花の都」に造り替えました。


これは会社や個人でも同じ。大きな目標ほどその実現は一朝一夕ではいかない。時間をかけて基礎固め。目先の利益や現実に振り回されることなく、じっくりと腰を据えて取り組まなければ実現しません。年頭に当たって、改めて心して自分の使命・仕事に取り組ませていただきます。


【伊】Roma non fu fatta in un giorno

ローマは一日で築かれたのではない

【独】Köln ist nicht an einem Tag gerbaut.

ケルンは一日で築かれたのではない

【仏】Paris ne fut pas faite en un jour

パリは一日で築かれたのではない


最後に余談ですが…


各国でこのように自国風にアレンジするのであれば、日本でも


花の東京(または江戸)は一日にして成らず

京の都は一日にして成らず


というように、アレンジするのもありでは?と感じた次第です。十九世紀の時点で、既に江戸は百万を超える人口を抱える、パリやロンドンを凌駕するほどの大都市ででしたし、京の都は794年から、明治維新で東京が首都になるまで、千年以上に渡って日本の都でした。それこそローマに匹敵する偉大な歴史であり、二つ都の都市とも日本の誇りですから。


今日もブログを読んでいただき、ありがとうございました。


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​小園 隆文 こぞの たかふみ

日本人のための世界史作家

080-7181-7900

​106-0044 港区東麻布1-17-12

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