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首相の覚悟「そこらの奴らとは違う!」

執筆者の写真: 小園隆文小園隆文

こんにちは。「日本人のための世界史作家」小園隆文です。今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます。


今日は現在執筆中の作品を書いているうちに巡り合った、「一国の首相たるものの覚悟」というものを教えられた、力強い言葉をご紹介します。



カミッロ・カヴール(1810~61)サルデーニャ王国・イタリア王国首相


1859年から始まった、オーストリアからの独立戦争を目指しての、「第二次イタリア独立戦争」。その戦争を、カヴールは類まれなる指導力で率いていきます。


サルデーニャ王国とは、現在のイタリア・トリノを中心としたピエモンテ州と、地中海に浮かぶサルデーニャ島が領土。如何せん小国ですから、独力で大国オーストリアに太刀打ちするのは難しく、周辺大国の協力が不可欠。そして国境を接するフランスの協力を得ることに成功して、オーストリアとの戦争に踏み切ります。


そしてフランスの協力を得るために、カヴールはナポレオン三世に対して、現在のニースとサヴォワ地方を割譲をするという、苦渋の決断を強いられます。サヴォワ地方とは、この時の王室サヴォイア家の発祥の地。現代の日本で言えば、大和地方や京都を外国に割譲するようなもの。カヴールの心中はいかばかりであったか。


そのカヴールの決断を、時の国王ヴィットリオ・エマヌエーレ二世がある時、「カヴールのあの決断は間違いであった」と発言してしまいます。国王とすれば、日ごろから何かと口うるさくあれこれ指摘してくるカヴールに対して、つい口を滑らしてしまったのでしょう。それにしてもカヴールの神経を逆なでする、余計な一言でした。


この発言を聞いたカヴール。部屋で独りこもって、散々国王に対する怒りをぶちまけましたが、翌日国王に面会した時には、何事もなかったようにケロッとしていました。そして国王に向かって、


「国王陛下からあのようなことを言われたら、そんじょそこらの政治家であれば、嫌気がさして、この困難から逃げ出してしまうでしょう。しかしながら、私はそんじょそこらの政治家ではないので、引き続き国王陛下にお仕えいたします」


と、堂々と述べました。この覚悟あってこそカヴールは、内外の困難に巧みに処しながら、イタリア統一という大事業を成し遂げました。


新しいことを進める時、大事業を行う時、何を行うにしても批判や反対はあり、時に足を引っ張られることもあります。


建設的な批判や注進であれば、聞いた方がいいですが、中には聞く必要もないもの、ただ批判することが目的の批判もあります。それらに全てに自分の神経をすり減らしてしまうのは、人生における時間とエネルギーの浪費。


批判されるほど、本物の証」「(いい意味で)自分は他者とは違う、特別な存在


批判や足の引っ張りに遭って気が滅入りそうな時は、ぜひこのカヴールの名言を思い出して、それぞれの大事業に邁進してください。


今日もブログを読んでいただき、ありがとうございました。



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​小園 隆文 こぞの たかふみ

日本人のための世界史作家

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