こんにちは。文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家の小園隆文です。今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日も【ドイツ語・フランス語・イタリア語の名句】をご紹介していきます。
今日はこちらのことわざです。

【独】Rede wenig, aber wahr: vieles Reden bringt Gefahr
少なく、しかし真実を、多言は危険を持ってくる
【仏】Trop parler nuit. Il est bon de parler, et meilleur de se taire.
話すのは良いが、黙っている方がもっと良い
【伊】In bocca non paga gabella 閉じている口に蠅は入らない
日本のことわざでは、「口は禍の元」や「雄弁は銀沈黙は金」が意味として近いでしょうか。
会話や他人とのコミュニケーションは、人が生きていく上で不可欠なものですが、私もそうですが、今読んでくれているあなたも、そして多くの方が、何気ないつもりで発した一言が相手を傷つけ大失敗してしまった…、という経験があるのではないでしょうか。
一般に日本人よりも自己主張が強いとされるヨーロッパの人たちにも、その自覚はあるようで、このようなことわざが残されています。ドイツ人と言えば口角泡を飛ばすような感じで時に威圧するように。フランス人はあのボソボソした口の動きで、しかしながら理屈だけはしっかりこねくり回して。そしてイタリア人はとにかく早口でまくし立てる。三者三様ですが、自己主張の強さは相当なものです。そんな彼らの国にこのようなことわざがあるのが、ある意味で意外でしたが、自己主張し過ぎて失敗した経験も多くあるからこそ、なのかもしれません。
ドイツ帝国の宰相・ビスマルクの有名な「鉄血政策」。これは首相就任後の最初の議会演説で、「現在の問題は議会での話し合いではなく、鉄と血でしか解決できない」と述べたのが最初です。今でこそビスマルクの代名詞のようになっていますが、当初は議会と新聞から猛バッシングを受けた、いわゆる失言で、ビスマルク本人も火消しに必死だった、という裏話があります。
フランスのサルコジ前大統領は、昼食会などの少し気が抜けた時に、他国の首脳を上から目線でこき下ろす失言壁があったようです。「〇〇は頭が弱い…」「●●は自分に及ばない」など。
イタリアの元首相、メディア王にして、名門サッカークラブ・ACミランのオーナーでもあったベルルスコーニ氏は、もう失言の宝庫。先のサルコジ前仏大統領の夫人がイタリア系なのを、「彼女は私があなたにあげた」と放言して喧嘩寸前になったのは比較的ましなほうで、あとはここではちょっと書けないことばかり。知りたい方はWikipediaでもご覧ください。
こういう政治家だけではなく、私の日常生活でも、特に雄弁な人や、食事やお酒が入ったりして気が抜けた時に、つい余計な一言を言ってしまって、相手の気分を害したり傷つけたり、ということが往々にしてあります。
言葉は武器です。しっかりと使えば自分の高めて人生を大きく飛躍させるだけではなく、人を勇気づけて立ち直らせる力もあります。しかし使い方を間違えると、凶器にもなります。人を傷つけ、場合によっては奈落の底に突き落としてしまうような…。大げさではなく、言葉には「人生を動かす力」が宿ります。
そこでそんなすごい力を持ち合わせる言葉を、きちんと良い方向に使うために、ワンポイントアドバイス!これはアメリカの第16代大統領リンカーンが取り入れていた方法です。
リンカーンは演説する際に、いきなり話し出すのではなく、「まず5秒間の沈黙」を冒頭に置きました。そうすることで、聴衆を自分に注目させるだけでなく、自分の気持ちも落ち着いて、発する言葉にきちんと自分の気持ちを込める心の整理・準備にもなったそうです。
そこで私もあなたも、他人と話す時、特に失言が起こりやすい食事やお酒の時、イライラしたり気持ちが荒れている時、「意識して5秒間黙ってみる」ということを、やってみてはどうでしょうか?そうすることで、「これは言わない方がいいな」「こういう言い方をした方がいいな」「この言葉を使おう」といった、冷静な判断と言葉の選択ができて、相手を傷つけることも少なくなり、より良質なコミュニケーションができると思います。
私も「文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家」という使命がある以上、言葉の選択・使い方にはやはり神経を使います。これからも著作やブログを読んでくれる読者、動画を見てくれる視聴者の皆様の、生命力を高められる言葉を使って文章を書いて、お届けしていきます。
【独】Rede wenig, aber wahr: vieles Reden bringt Gefahr
少なく、しかし真実を、多言は危険を持ってくる
【仏】Trop parler nuit. Il est bon de parler, et meilleur de se taire.
話すのは良いが、黙っている方がもっと良い
【伊】In bocca non paga gabella
閉じている口に蠅は入らない
今日の名句は、いかがでしたでしょうか。YouTube動画もありますので、気に入ったら【いいね!】【チャンネル登録】お願いいたします。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
新刊案内!
(清く)しぶとく・図太く・したたかに生きるための
ドイツ・フランス・イタリア三国の歴史に学ぶ三部作
【しぶとく】這い上がる国・ドイツ
【図太く】勝ち残る国・フランス
【したたかに】愛される国・イタリア
2022年4月、三冊同時発売!乞うご期待ください!
★Amazonで販売中の書籍
↓
★歴史の叡智で、人生をタフに生き抜く!
↓
まずは仮登録を。詳細を説明し、ご納得いただけた方のみ、その後の本登録手続きに移らせていただきます。仮登録までは無料です。
Comments