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【ドイツ・フランス・イタリア三国史】改宗・相続争い・王家乗っ取り…何でもありのフランク王国史

執筆者の写真: 小園隆文小園隆文

更新日:2022年2月9日

こんにちは。文明史家・日本人のための世界史作家・生命力を高める文章家の小園隆文です。


ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

今日は【ドイツ・フランス・イタリア三国史】その前段のフランク王国史に関するブログです。前回のブログを読んでいない方は、こちらも合わせてお読みください。




簡単におさらいすると、フランク王国とはゲルマン人の一部族であるフランク族が西暦300年代~400年代にかけて現フランス北西部を中心に建てた王国で、他のゲルマン人部族国家が歴史の中で盛者必衰、適者生存、弱肉強食を繰り返して興亡していく中で、約600年ほど続いた王国です。


その600年間は、常に順風満帆だったわけではありません。七転び八起き、山あり谷あり、人の一生や他の国の歴史と同じでそこには色々とありました。このブログでは、そんなフランク王国の歴史上の事件から、読者のあなたがご自身の人生や生活に活かしていくことのできる事例を、箇条書き形式でご紹介していきます。


あらかじめお断りしておきますが、ヨーロッパという異国の地の歴史上におけるできごと。一般的な日本人感覚では抵抗感・拒否反応を示すようなこともあるかと思います。エッセンスだけを学び取ってください。それを活かすも殺すも、そしてどう活かすのか?は読者のあなたの判断にお任せします。


496年 クローヴィス一世、キリスト教に改宗

⇒当時のアタナシウス派、現在のカトリックに連なる宗派への改宗です。フランク王国側は他の部族への侵攻に当たって「神の教えを広めるため」という大義名分ができ、ローマ教会は決まった領土も軍事力も持たない自らを守らせる「政治と軍事の後ろ盾が必要」という両者の利害が一致した結果の協議結婚のようなものです。何事にもただ一途なだけではなく、時にはこういう腹芸・裏技を使える「大人」になることも必要です。


分割相続による、王国の縮小・弱体化

クローヴィス一世の死後、せっかく拡大した王国は四人の息子への分割相続によって縮小します。この時の限らず、フランク王国は王が死去するとその財産を分割相続していきます。移動を繰り返す民族だったため、長子単独相続では長子が移動・戦闘中に死去してしまうと、一切合切を他の部族や敵に奪われてしまうからです。移動ばかり繰り返している時はこれでも良かったもしれませんが、ある程度の規模を持つ王国が形成されて以降は、長子単独相続など他の方法でも良かったと思われます。一族企業でも社長の代替わりの度に分割相続していたら、会社の規模も縮小するし、安定もしないでしょう。いつの時代でも相続は難しいデリケートな問題です。相続が「争族」にならないように、生前からきちんと決めておきましょう。またはイタリア人のように、「生きている間に全部使ってしまう」というのも妙案です。


732年 トゥール・ポワティエ間の戦いに勝利

718年に当時三つあった分国の全ての宮宰(首相のような地位)に付いたシャルル・マルテル。教科書では「カール・マルテル」と独名の「カール」と仏語の「マルテル(意味は鉄槌!)」混合で表記されていますが、主な活動地域が現フランスに該当する場所が多かったので、ここではフランス語の「シャルル」で記します。前グループ企業のCEO(最高経営責任者)のような強力な権限を持ち合わせたシャルル・マルテルは、732年のトゥール・ポワティエ間の戦いで、イスラム教のウマイヤ朝軍を破ります。この時の世界情勢としてはイスラムと中華王朝が世界の最先進地域。ヨーロッパなどはまだまだ世界の片田舎です。その片田舎のフランク王国軍が、ほとんど奇跡(まぐれ)と言えるような形とはいえ、世界最先端文明を誇るイスラム教徒に勝ちました。イスラム勢力に占領されたイベリア半島が、レコンギスタ(国土回復運動)によってイスラム勢力を追い出すまで、この後約800年もかかっていることを考えれば、シャルル・マルテルがここで勝ったことは、その後のフランスと西欧の歴史を大きく変えたとも言えます。形はどうあれ、人生でも裏技・小細工だけではなく、どこかで本気で必死に取り組んで、どうでもこうでも結果を出さなければならない勝負時があります。シャルル・マルテルはその勝負所をものにしました。


あまりてんこ盛りにし過ぎても、お腹いっぱいになってしまうので、三つほどの事例を毎回、ご紹介していきます。続きは自戒を楽しみにお待ちください。


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今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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​小園 隆文 こぞの たかふみ

日本人のための世界史作家

080-7181-7900

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